30代 発達障害 崖っぷち

小学生の時から名探偵コナンが好きな30代の発達障害者。コナンの世界のように楽しみたいと思い、最近の趣味は旅行と美術館、博物館巡り。

就労定着支援の本質

就労移行支援事業所には入社した際、3年間の就労定着支援がある。目的としては、なるべく長く就職した企業に利用者が働いてもらえるためのシステムである。しかし、これから定着支援を利用する方々、この制度を過度に期待してはいけない。

これも自分の経験上の憶測になるが、この支援の目的は「利用者が安心して就労定着してもらうため」ではない。逆である。これは「上手く行かなかった利用者を事業所に戻す」のが目的である。

自分は前に通所していた事業所の定着支援を約一年間利用していた。しかし、悩みを打ち明けても根拠のないポジティブな言葉を投げられるのと、事業所を利用していた時の担当者の人以外に見てもらうのも生産性がないと思い、受給者証が利用するにあたって必要になる段階で止めた。また、中身のない肯定な言葉は逆に色々と考えなくさせると思ったのもある。しかし、止める旨を伝えた際、就労定着支援者側が支援を続けるように営業をしてきた。

営業をしてきた時は正直怒りを覚えた。あれだけ、「今の会社で大丈夫だ。頑張っている。」という肯定的な言葉を投げかけてきたのにも関わらず、支援を続けるように言ってきたことがおかしく感じたからである。また、今まで打ち明けた相談事をダシにして続けるように仕向けてきたからである。そもそも、利用者自体が自立心を持って自分自身の課題に取り組んでいる姿勢が出てきたら、支援員の役目としては果たしているはずである。それなのにもかかわらず、営業してきたということは、自分のために必ずしもやっているわけではないことに気付いた。

営業をしてきた理由は多分、自分を支援することによって国からお金をもらえるからご協力くださいということだろう。また、何人中何人支援を受けているという数字も欲しいからかもしれない。そして、もし上手く行かなかった時は、また自分の事業所を利用してほしいからだと思う。就労定着支援事業所も営利で行っているので、お金目的で障害者からお金をもらおうとするのは仕方がないことかもしれない。しかし、向こうの営利目的の為に支援を続けてるのはバカバカしいと思ったのでやめた。

そもそも、就労移行支援事業所側は直接業務に介入ができないのと、会社の方針を知っているわけではないので、自分に対する的確なアドバイスが出来るわけではないのである。「事業所側の評価=会社の評価」ではないので、長年利用しても生産的ではない。上記のことを踏まえて、事業所側が何ができるのかということである。想像できることは、先ほど書いたように上手く行かなかった利用者をもう一度戻すということなのだろう。

受給者証も必要になったのは、上手く行かなかった際、次の日から事業所を利用できるためだと思う。受給者証の発行は3か月くらいかかるため、再利用するにも時間が必要になるからだろう。また、区役所の手続きの手間が省けるのもある。定着支援の期間も最初は3か月だったらしいのだが、1年や3年と期間が増えてきたのは、1年も3年も続かない人が多いからかもしれない。

この期に物事の本質の裏を読む癖を身に付けるようにしてきた。定着支援を辞めてから新しい工夫策を考案することができた。このまま、定着支援を続けていたら考えないまま生きることになっていたと思う。先程も書いたように何か明確な証拠に基づいて書いているわけではないので、是非ご参考にしていただけたら幸いである。